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第23話 センバル次郎の男子寮 当ノ蔵編

琉球大学に入学して最初は男子寮に入ることとした。寮で3食、食べて、寮費を支払っても当時1万数千円で済んだ。夜になると腹を空かした我々を相手にどこからかおばさんがやってきて、マイクで全館に響き渡る声で放送する。「100円弁当いかがですかぁ~」

金のない奴は寮で出される3食を食べずに、この夜の100円弁当に全身全霊をかけていたものも多かった。寮の階段を猛ダッシュで駆け下り、1階にある公衆電話前までの毎夜繰り広げられる過酷なレースである。

この男子寮を取り仕切る寮長というものがいた。私の部屋の隣の戸井という男で、大阪富田林から来ていた。弟もセンバルと同級生で、兄と同じ部屋に住んでいた。戸井はのちに学生運動や日本農民党とかいう政治活動をしたり、やがて卒業とともに、七三分けをして、ダイエーの入社面接で、「私の一声で寮生400名が動きました」などと言って、入社し平凡なサラリーマンになった。

寮にはわずか半年くらいしかいなかったが、多くの事件が思い出される。
洗面所流し場における入浴場所争奪戦(当時沖縄はしょっちゅう断水したものだ)、
革マルと寮生との決闘事件(米軍基地の存在は琉球大学で時代遅れの革マルの活動を盛んにしていた)、
電気コンロによるボヤ事件、ガスコンロによる爆発事件、桜坂ピンサロ嬢による逆レイプ事件、・・・・

寮の隣の敷地には、円鑑池に浮かぶ赤瓦の小堂、弁財天堂があった。航海安全を司る水の神・弁財天を祀っている。1502年、朝鮮より渡来した方冊蔵経(仏教経典の大百科のようなもの)を収納するために建立され、薩摩軍との戦、第二次世界大戦などで幾度となく破壊された。復元が1968年になされた。弁財天堂を結ぶ「天女橋」は、琉球石灰岩で造られており、蓮の彫刻などが施されている。

円鑑地のすぐ奥には、有名な龍潭(りゅうたん)池がある。冊封使が来琉した時には、池に龍船を浮かべて船遊びの歓待の宴が行われたという。

センバル次郎の男子寮の部屋から見下ろせば、ちょうどこの弁財天堂が真下に見えた。男子寮と円鑑地との間にはたくさんのハイビスカスがいつも咲いていた記憶がある。

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Author:Marcy Goldfield
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